心と体を不調にしてしまううつ病【症状を知っておこう】

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心も疲れていませんか

医療

ストレス社会特有の現代病

ストレスフルな現代社会。社会生活において、きってもきれないものがストレスでしょう。ストレスは精神的な疲労として心に蓄積され、許容量を超えると心身共にむしばむ原因となります。これがうつ病です。うつ病の諸症状としては人によってまちまちですが、大まかには次のような進行例であることが知られています。最初期の初期症状としては、例えば通勤や通学が億劫になるなど、行動を起こすのが難しくなることです。ですので多かれ少なかれこうした初期症状を経験している方は多いでしょう。ですが症状が進むと例えば、外出しただけで吐き気がするようになる、仕事がストレスの方の場合、仕事に関連するものを見ただけで震えが止まらなくなる、あるいは自責の念に囚われてしまう、といったことが起こるようになります。これらの症例は人によってまちまちで、過食・拒食といった食に関する行為に現れる人も居れば、なんらかの依存症などと併発する可能性もあります。こうした症状がたびたび出て、治療を行わなければ日常生活がうまくいかない状態がいわゆるうつ病であり、根治も自然治癒も期待できないというのが現状のようです。ではもし、このような症例に考え当たる節のある方は、どのように治療を進めればよいのでしょうか。うつ病の治療は、その症状をみながら治療を進めるようになっています。たとえば、人間関係でも上下のある関係、上司と部下、先輩と後輩のように上から下へパワハラまがいの行為を受けている場合。こうしたケースでは、まずはストレスを取り除く必要があります。一番よいのは職場を変えること、それが難しい場合は休職をする、あるいは異動願を出すなど、とにかくストレスを遠ざけることを最優先にすべきでしょう。しかし、こうしたことはそう簡単にできるものでもありません。そのため、投薬治療を進めていくことになります。うつ病では精神的な症状の前に、食欲減退、ストレス性の胃潰瘍、睡眠不足などで思考力も体力も大幅に低下してしまうため、まずは投薬治療によって対症療法的にこれらを防ぐことが肝要です。その後、向精神薬や抗うつ剤、鎮静剤など、患者の症例に併せた薬剤の処方が始まります。とはいえ、これらの薬剤はあくまでも症状を抑えるためのものです。また、よりよい薬を探ったり、ストレスをなるべく蓄積しない生き方をしたりするため、カウンセリング療法が併用して行われています。このように、うつ病の根治は複雑で大変ですが、治療までの道筋はついています。諦めずに一歩一歩治療すれば、必ず光が見える病なのです。